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朝日新聞 2007.10.4掲載「食の安心は?中国産4」より引用
欧米への輸出も右肩上がり
「中国で、野菜の栽培に農薬をよく使うようになったのは、20年ほど前、輸出先の日本側から、虫食いがなく見栄えのよい物を求められたことが一因です」と、農林中金総合研究所の主任研究員、阮蔚(ルァンウェイ)さんは話す。
しかし、生産者が農薬を使い過ぎるなどして、輸出業者が日本の企業に使い方を指導されたこともあったという。
最近は日本側の規制強化に対応して、「輸出農産物の品質管理が向上している」と、日本貿易振興機構(ジェトロ)農水産調査課の森路未央さんは話す。
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90年代半ばまで農家が作った物を買い付けるだけだった企業も、ここ2、3年は作付けからかかわり、組織的に生産するのが主流に。
5年前、冷凍野菜の残留農薬が問題になった後、対策として日系企業がとった手法が行き渡ったためだ。
中国政府も、一定以上の農地を持つ企業に限り、輸出を許可するようになった。
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昨年、日本で残留農薬を厳しく規制するポジティブリスト制度が始まった。
日本で基準違反した企業が、輸出許可を取り消されて倒産するなど、絞り込みが進んでいます。生産手法の国際認証を取る例が増え、欧州連合(EU)や中東にも輸出を始めています」と森さん。
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中国にとって現在、日本は農産物の最大の輸出先だが、EUや米国への輸出も有肩上がり。
阮(ルァン)さんは「日本向けは利益が少ないから、と国内向けに転換する業者もいる。今後、中国国内の需要増も考えると、安全と安さ、両方求めるのはそろそろ限界では」と話す。(佐藤美千代)
[食の安心は? 中国産] はじめに → 1日本向け野菜 → 2水際のチェック → 3伸び続ける輸入額 → 4欧米への輸出 → 原産国表示
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