食品専門誌、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ウェブサイトなどから集めた、食品の安心安全に関する情報をご紹介します。
朝日新聞 2007.10.16掲載「食の安心は? 偽装-1」より引用
舞台裏も知らせて信頼獲得
今年3月、農林水産省に告発文書が届いた。「問屋がシジミを産地偽装している」。
差出人は漁業関係者。関東農政局が文書で名指しされていた茨城県内の複数の間屋に立ち入り検査したところ、昨年から今年にかけて茨城県の澗沼で取れたシジミに、中国や韓国、北朝鮮産を交ぜて県内産と表示して出荷したことを認めた。
茨城県は日本農林規格(JAS)法に基づき、表示改善を指示した。
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「小売店の権力は絶大。しょうがなかった」。ある問屋の男性はこぽす。
同県のシジミ生産量は島根、青森両県と並んで全国有数だが、この年は例年にない不漁で、取引先からの発注量に足りなかった。
「スーバーから『チラシに特売のお知らせを印刷したから』という圧力をかけられた。取引を絶たれ、今後の生き残りにかかわる。断りにくかった」
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02年に、雪印食品の偽装牛肉事件が起きた後も相次ぐ食品表示の偽装。
市民団体「食の安全・監視市民委員会」代表の神山美智子弁護士は「流通主導で商品の規格が決まることが問題」と指摘する。
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「産地の干ばつの影響で生産量が激減しています。欠品する揚合もございます」「イチゴは最盛期に比べると甘みが薄く酸昧が強いため、おいしくありません」。
首都圏を中心に展開するスーバー「オーケー」では、値札の横にこう書かれた「オネスト(正直)カード」が並ぷ。
本来なら隠したいネガティブ情報も積極的に明かして信頼を得ようという試み。「欠品の理由も告げて理解してもらう。
舞台裏まで知らせることが顧客満足にもつながる」。同社の鷲巣久・販促室長は強調する。(上田学)
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