食品専門誌、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ウェブサイトなどから集めた、食品の安心安全に関する情報をご紹介します。
朝日新聞 2007.10.12掲載「食の安心は?BSE-5」より引用
輸入拡大へ 日米交渉大詰め
牛海綿状脳症(BSE)の発生によって、月齢20ヵ月以下に制限されている米国産牛肉の輸入拡大をめぐる日米交渉が大詰めを迎えている。
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家畜の安全衛生基準を決める「国際獣疫事務局」が今年5月、米国を「(BSEの)リスクがコントロールされた」国とし、特定危険部位を除いた骨なし肉ならば自由に輸出できると認定。
これを錦の御旗に、米国は月齢撤廃を迫る。
受けて立つ日本。農水、厚労両省が、肉骨粉が牛の飼料に混じるのを防ぐ措置など、感染リスクを見極める作業を進めている。
日本側は、BSEの感染を防ぐ目安として欧州などが基準としている「30ヵ月」で折り合いたい考えだ。
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しかし、米国はあくまで月齢撤廃。
「日本の条件をのめば、韓国、香港など他の輸出先との交渉に影響が出る」(農水省関係者)というのが本音らしい。
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交渉がまとまった後、内閣府の食品安全委員会がリスクを評価する。
だが、委員会が2年前に米国産の輸入再開を容認した際は、輸入条件の順守が前提という判断しかできず、委員からは「最初から結論ありきだ」という声も上がった。
実際、再開後に習骨入り肉が見つかり、条件順守の問題とともに、再開を急ぐ米国に配慮して事前の現地調査を政府が怠ったとの批判も起きた。
当時の二の舞いを避け、安全を守ることができるか。政府に重い追試が待ち受けている。(森治文)
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