食品専門誌、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ウェブサイトなどから集めた、食品の安心安全に関する情報をご紹介します。
朝日新聞 2007.10.25掲載「食の安心は? 残留農薬-2」より引用
安全性チェック 使用法も規定
農薬の安全性は、発売前に試験でチェックする。人間の代わりに実験台になるのは、ラットやウサギなどの動物。
農薬メーカーの研究所で、農薬の成分を加えたえさを1年間与えて健康への影響をみる試験、がんが発生しないか観察する試験など約30種類の毒性試験を行う。
孫世代まで繁殖させて妊娠、性成熟などへの影響を調べる繁殖毒性試験、胎内にいる子の臓器や骨格の奇形を見る催奇形性試験。
水や水中の動植物への影響をみる試験もある。
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試験内容や手順は国が定めている。
「与えたえさや水の量、体重といった飼育データも記録します。正しい試験かどうか、定期的に国の査察を受けます」と農薬メーカーの毒性試験の担当者。
こうして集めた安全性のデータをつけて、農薬メーカーは国に登録を申請する。登録がないと、発売できない。
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審査の際、国はその農薬が食物に残留しても健康に影響がないよう、使い方を決める。
まず、データに基づき、毒性が現れなかった量(無毒性量)を算出。
動物と人間の違いを考慮し、無毒性量を100分の1にした値を、一日摂取許容量(ADI)と定める。
人が一生毎日食べても健康に影響が無いとされる量だ。
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一つの農薬が色々な野菜や果物に使われる。
使用対象の農作物を日本人が普段食べる量、農作物への農薬の残留割合の試験データを計算に入れ、ADIを超えないようそれぞれの農作物の残留基準値を設定、使用方法を決める。
使用方法が守られれば、健康を侵す量の農薬は残らない仕組みだ。(大村美香)
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