食品専門誌、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ウェブサイトなどから集めた、食品の安心安全に関する情報をご紹介します。
朝日新聞 2007.10.24掲載「食の安心は? 残留農薬-1」より引用
散布記録 細かくきっちり
茨城県鉾田市の農家、根本勇一ざん(56)は7月から11月にかけてハウスでトマトを作っている。
苗を植える前には土に土壌消毒剤を入れ、病気が出ないよう殺菌剤をまく。アブラムシやコナジラミなど害虫が出れば、殺虫剤を使う。
「できるだけ薬は使いたくないけれど、虫食いの穴があるトマトは売れません」。
法律で定められた基準以上に残留しないよう、農薬ごとに「収穫7日前」「前日まで」と、使用可能な時期が決まっている。
前日は24時間前の意昧で、タ方まいたら翌日朝は収穫できない。
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農薬を使った場合は記録をつける。「これをファクスでJAに送ります」。紙には農薬名や使用日などの欄がある。根本さんが所属するJA茨城旭村の仕組みだ。
パソコンにデータ入力し、使用限度を超えたり、不適当な薬だったりすると、その畑のトマトは出荷できない。
「使った農薬はホームページでも公開します。これだけ努力していることを食べる人にも分かってもらえたら」
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日本の農薬は約4200点。年間の出荷量は約27万トン、80年をピークに減少傾向だ。
農薬一つひとつに対象作物、効果のある病害虫、使用可能回数、使用量が決まっており、違反すると、農薬取締法で3年以下の懲役か100万円以下の罰金、あるいは両方が科せられる。
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農薬を正しく使用するため、JAグループは農家に散布履歴の記帳を徹底するよう呼びかけている。
JAグループ千葉は、稲作で全県統一の生産履歴記録簿を使う。推薦する薬剤が印刷されており、日付と量を書き込む。
「農家には高齢者も多い。誰でも正確な記録ができるよう、マニュアル化した」と担当者。記録簿は3年間保管している。(大村美香)
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