食品専門誌、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ウェブサイトなどから集めた、食品の安心安全に関する情報をご紹介します。
朝日新聞 2007.10.10掲載「食の安心は?BSE-3」より引用
全頭検査見直し 自治体は反発
06年度、国内で生産された121万頭の牛すべてが牛海綿状脳症(BSE)検査を受けた。いわゆる「全頭検査」だ。
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国内最大の食肉処理揚、東京都申央卸売市場食肉市揚(港区)では、午前7時半から解体前の生体検査が始まる。
解体後、頭部が場内の芝浦食肉衛生検査所に運はれ、BSEの原因になる異常プリオンが集まりやすい脳の延髄を取り出し、特殊な試薬で反応をみる。
同検査所は06年度、約9万4千頭を検査したが、陽性反応はゼロだった。
検査課の安藤言枝課長は「検査は細かい作業の連続だが、感染牛を見逃さない態勢になっている」と胸を張る。
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この全頭検査を見直す動きがある。国は月齢20ヵ月以下は検査が不要として、自治体への費用の全額補助(年問約2億円)をやめる方針だ。
これに対し、産が盛んな自治体が「消費者の不安を招く」と反発。筥崎や和歌山などは独自で全頭検査を続けることを決めた。
国が検査を不要とする根拠は、05年に内閣府の食晶安全委員会が出した答申にある。
400万頭以上の検査結果をもとせきずいに、脳や脊髄などを取り除けは、感染リスクは非常に低い、とした内容だ。
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同委員会の答串に理解を示す自治体関係者も少なくない。
だが、それでも継続を求めるのは、全頭検査で保ってきた年肉への安心感を壊したくないのと、畜産農家への配慮からだ。
検査継続を決めた宮崎県衛生管理課の長倉祐一さんは「私自身は20ヵ月以下の牛は安全だろうと思うが、多くの人は違う。消費者を不安にさせたくない」と話す。(野瀬輝彦)
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