梅干しを漬けるために知っておきたい材料の基礎知識です。梅、塩、シソそして焼酎についてお話しします。
- 梅について
- 塩について
- 赤ジソについて
- その他、焼酎
1 梅について
品種は南高、白加賀、養老など
中国から伝わったとされる梅の品種は、およそ350種もあります。そのうち、梅干し漬けを目的とした品種は100種ほどといわれ、各地に銘柄品があります。
全国的に出回る南高、白加賀、養老などが中粒で硬さもほどよく、梅干しに適した品種です。
よい梅の選び方
梅干し用の梅は中粒で種が小さく、果肉の厚いもの、粒のそろっているものを選びます。そして実に傷がなく、ホシ(黒い斑点)のないものを選びましょう。
青くて硬すぎるもの、黄色く熟して軟らかくなった梅は避け、いくらか黄みを帯びたぐらいの熟しかげんのものを選びます。青く硬くしまった梅ですと梅酢が上がりにくく、熟しすぎると肉くずれしてしまいます。
時期を逃さず手に入れる
いずれにせよ、店頭に並ぶ時期が短いので、お店と相談してもっともよい時期に手に入れるようにしましょう。
庭に梅の木があるのなら、ほのかに黄色みを帯びはじめたら時期を逃さずもぎましょう。しっとりと風味豊かな干しが漬けあがります。
2 塩について
できあがりを左右する
“塩梅(あんばい)”という言葉があるように、梅干しのできあがりを大きく左右するのが塩です。
市販されているいわゆる食塩は精製されたさらさらの塩で、ほとんどニガリ分を含んでいません。
おすすめは粗塩や自然塩しっとりとニガリを含んだ、粗塩、自然塩はまろやかでうまみがあります。梅にもしっかりと絡みつきますので、ぜひ、粗塩や自然塩をおすすめします。
3 赤ジソについて
よい赤ジソ
赤ジソは両面が赤紫色の軟らかな、葉先の縮れたちりめんジソを使いましよう。色が冴えて漬けあがります。
赤ジソに含まれるアントシアンという色素が、梅の酸によって赤く発色することを利用して梅干しに加えます。シソの葉を裏返してみて、緑色のものは美しい赤色には発色しませんので注意しましょう。
分量は約20%
分量は梅の重量の約20%が目安になります。いずれにせよ、新鮮なものを求めて新鮮なうちに漬けることがたいせつです。
4 その他、焼酎
梅が乾きすぎていたら焼酎
梅、塩、赤ジソの3点で、梅干しはおいしく漬けあがりますが、まれに焼酎(35%のホワイトリカー)を使うこともあります。
梅に塩をまぶすときに梅が乾きすぎていたり、さらさらの塩だったりすると絡みません。そんなときには、梅に軽く焼酎を霧吹きで吹いてからまぶしてやります。
またカビが生えたときの措置として使ったり、減塩したときのカピ予防に使うこともあります。
できるだけ少なく使う
焼酎は、大量に使うと梅干しが漬けあがってもアルコール臭さが残ります。必要最低限の量で使うようにしましょう。
「特選ウメ干しウメ料理223」(家の光協会)より引用
おいしい顔【梅のちから】 0120-290-395
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